通っている学校がある大阪府岸和田市内の城下町のために、高校生2人組が防災ハンドブックを作った。わかりやすく伝えるため、具体的な備えにつながる情報をコンパクトにまとめた。まちを歩いて気づいた視点だけでなく、作成中に発生した能登半島地震をふまえた要素も盛り込んだ。
「防災ハンドブック 岸城町ver.」を作成したのは大阪府立岸和田高校2年の江川結彩(ゆい)さんと渡辺明日香さん。小崎智子教諭がサポートした。学校がある地元の岸城町南部町会から昨年6月、地域防災への協力を求める依頼が学校にあり、探究学習で防災に取り組んでいた2人が協力することになった。
2人は町会が220世帯に実施した防災意識アンケートの段階から参加した。58%の回答者のうち、8割近くが市の総合防災マップなどを読んでいたが、飲料水の備蓄がある世帯は6割、避難用バッグの用意がある世帯は4割。このギャップに着目した。
市の総合防災マップは洪水や土砂災害、液状化の想定などが盛り込まれ、ページ数は約60ページも。さらに、これとは別に、100ページを超える避難所などのマニュアルもある。
「分厚くて読むだけで大変」と江川さん。「うちの家でも読んだ後、どこにしまったかわからなくなっていた。文字が小さくて情報量も多く、ギャップを生む要因と考えた」と渡辺さん。身近に感じる情報とコンパクトさに力点を置いた。
「自分ごと」ととらえてもら…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル